ご存知の通り、中国ではFacebook、Twitter、Youtubeなど世界とつながれてしまうサイトににアクセスができない。その代わりに国内で独自のSNSや動画共有サイトが発達している。特に中国版Twitter・Weiboのユーザー数は3億人以上超え、中国進出を狙う企業や芸能人もアカウントを持っている人は多い。
そのWeiboに新しい規約が発表された。なんと監査委員会を設置し「不適切」なつぶやきをチェックするのである。さらにユーザーは評価づけがされる。評価が下がると最悪の場合アカウント削除だ。評価には最大で1万人強から編成される委員会が行うという。「不適切」って一体何さ!? ちょっと驚いてしまう話だが、中国ネットユーザーは意外と「いいと思う」と反応している。
新浪Weiboの新規約「コミュニティ公約」が発表されたのは5月8日だ。ユーザーが安心してWeiboを利用できる権利「安寧権」を守るために作られたのだという。
監査の対象は、プロフィール、個人宛を含む全てのつぶやき、ダイレクトメッセージなどだ。規制内容は誹謗中傷やデマ、わいせつ画像やしつこいフォロー申請など個人に不愉快な思いをさせるもの、著作権を侵害しているもの、デモの煽動など国や社会の秩序を乱すものも含まれるそうだ。
これらに違反すると評価点が下がり、ポイントが0になるとアカウント削除となる。評価は一般委員、専門委員で行われる。委員は公募。委員会は最大で1万人強で構成される予定である。
この新規約に対し、新浪Weibo上では
「政府の過失も指摘できなくなるわけね」
「健全なのはいいけど、言いたいことを言えなくなるのはなぁ」
「いい規定だ! 言論の自由がなくなったぞ! バンザイ(笑)」
というコメントもないわけではないが、
「いいんじゃないかな」
「賛成です!」
「ルールがあるのはいいこと」
「くだらないつぶやきが減っていいんじゃない?」
「これで噂に振り回されないで済むなぁ」
という意見が多い。
賛成の声が多数というのは意外にも思えるが、これらの発言は評価制を見越した上での発言という可能性もある。しかし、監査が入ったとしても、Weiboは友人同士の連絡ツールや娯楽ツールとしては成立すると見られる。そもそも、中国ではネット上での発言は監視されているという話はもともとあったものだ。ユーザーはあまり気にしていないのかもしれない。
「自分の使いたいように使えればいい」という発想は合理的と言えば合理的、中国らしいと言えばそうではあるが……なお、この新規約は5月28日から施行されるそうだ。
参照元:新浪Weiboコミュニティ規約、中国新聞網(中国語)

オリジナル記事: 中国版Twitterで『不適切な』つぶやき内容が規制! アカウント削除の措置も / 中国人「いいと思う。賛成!」
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